「大王の夢」最終回

「大王の夢」最終回

【最終回】

新羅ムンム大王の御前で。
朕は三韓を統治する君主として、三韓の地から唐軍を追い出し、三韓の正常な平和を導き、三韓統一の大儀を完遂することを宣言する。お前達は山より高い忠誠で、朕の志を受け入れてくれと言い放つムンム大王。

高句麗にいる唐軍を一掃するために、兵を送ったが・・・大敗し・・・。

船着場で。
唐の使者として・・・ムンム大王の弟が・・・。
唐の忠臣になり、父の大儀を壊そうとするのか。俺が座っている王座が欲しいのかと聞くムンム大王に、唐はすぐにでも百万の兵を三韓に出兵することができる強大な国家です。唐の皇帝に挑むならソラボルは陥落し、兄貴も百済敗主ウィジャ、高句麗敗主ポジャンと同じ道にいくことになる。俺は新羅王室が門を閉じ、新羅の民が唐皇帝の奴隷になり苦痛を受けることを願わないから・・・と答えるムンム大王の弟。

父上は三韓の民が戦乱の苦痛から逃れ、平和の中で生きることを願われた。そのために、唐と同盟を結び、唐の兵の力を借り、高句麗と百済を征服したのだ。しかし、父上も高句麗と百済が平定すれば唐皇帝が三韓の地を植民地にするために、新羅を征服するということを誰よりもよくわかっていたのだ。父上は三韓の和平を誰よりも願っていたが、その和平は三韓の民が唐軍と戦い血を流さなければならないとわかっていたから、高句麗と百済の民の力を合わせて、唐皇帝に立ち向かえという父の意思をなぜ、お前はわからないのだと言い放つムンム大王。

民ひとりでも救うことができるなら、地獄でも耐えるという父上の崇高な意思をどうして踏みにじることができるというのか。俺が今、唐皇帝に頭を下げれば、王座は守れるが、唐皇帝は新羅まで植民地にしようと野心をあらわすだろう。俺は唐皇帝の野心を折る道を三韓の民がひとつの意思で唐皇帝に立ち向かう方法しかないという父の遺言を受け入れる。それが父上が一生夢見て来た三韓統一の正しい大儀だと言い放つムンム大王。

考えの違いで兄弟が戦わないといけないのかと言う弟に、俺は三韓の君主であり、お前は唐皇帝の臣下だ。帰って唐皇帝に伝えろ。三韓の民の命がひとりでもある以上、俺は戦う。それが父上の意思であり、伯父の意思だ。三韓の民の意思だと言い放ち、去っていくムンム大王であった。

キムユシンの寝室で。
前王に会い、三韓統一の大儀を心に抱かなければ、最後まで逆賊の首領という運命だった。とても光栄です。三韓統一を成し遂げてください。三韓の民が平和に過ごせるようにしてあげてくださいというキムユシンに約束しますと答えるムンム大王。
亡くなるキムユシンン。

唐軍20万を撃退する新羅軍。
唐水軍40万を撃破する新羅軍。
唐と新羅の戦いは新羅の勝利に終わった。

新羅兵と高句麗兵が力を合わせ、唐を追い出し、三韓の統治を新羅が成し遂げ、単一国家となる歴史上偉大なる瞬間を成し遂げたのであった。

次話へ。