「大王の夢」66話

「大王の夢」66話

チェスジョン/青年期 チェサンウ(キムチュンチュ王役・ムヨル大王)、キムユソク/青年期 ノヨンハク(キムユシン役)、パクジュミ/青年期 ソンジュア(善徳女王:トンマン王女役)、イヨンア/青年期 キムヒョンス(スンマン皇后役)、チョンドンファン(キムヨンチュン役:キムチュンチュの父)、チョギョンスク(チョンミョン王女役:キムチュンチュの母)、チョソヨン(ポリ宮主役)、リナトグレース(ウンミョン皇后役)、ミンジア(ポフィ役)、チェイルファ(キムリヒョン役)、新羅真平王、金色狐(刺客)、ビヒョンラン(鬼門の首領)、葛文王(カルムナン王)、上大等(サンデドゥン:キムユシンの祖父)、ポブミン:チュンチュの息子

北韓山城の前で。
城を陥落させ、反乱軍の首領キムユシンを逮捕しろ・・・と叫ぶムヨル大王。
攻撃が開始される・・・。
弓矢1本でも放てば、我々が反逆集団として自白することになると・・・悩むキムユシン。
正門から・・・北韓山城主が出てくる・・・城主の俺と城の民は大王陛下に投降しますと言う城主。

ムヨル大王の陣営で。
どうして太子と反逆者に同調したのかと聞くムヨル大王に、私は高句麗の攻撃に会い、20日間城を守りました。キムユシン殿から力を得て、最後まで城を守ることができたのです。キムユシン殿を信じて軍を貸しただけですと答える北韓城城主。命を掛けて、城と民を守った忠臣に罪を問うことはできないと言い放つムヨル大王。

一方、キムユシンと太子は城を出て・・・。
私と太子が三韓の民を救うという大義名分で、兵を起こしたとして、恐れるものがありますかと太子に言うキムユシン。

新羅の忠義のある兵士達よ。俺は大王陛下に反逆するのではなく、朝廷の親唐派を排除し、三韓の地で、唐軍を追い出す挙兵を行った。親唐派は新羅の軍権を唐の皇帝に与え、お前達を高句麗軍の弓矢の盾として、高句麗に出兵させようとしている。唐皇帝は高句麗を征服したあとに、必ず新羅を攻撃し、三韓を植民地にする。親唐派は三韓を唐皇帝に捧げようとしているのだ。俺は新羅の太子として、親唐派がお前達の忠誠を踏みにじり、三韓の民を唐国の奴隷として捧げることを許さない。新羅の忠義のある兵士達よ。お前達は唐皇帝の忠犬になるのか、三韓の民を守る忠臣になるのかと兵士の前で叫ぶボブミン太子。

太子に従います・・・と叫ぶ兵士達。

俺と太子はお前達の忠誠を忘れない。俺はお前達の忠誠を集め、親唐派を排除し、大王陛下が三韓統一の大儀を正しく成し遂げられるように、命を捧げると叫ぶキムユシンであった。

ソラブル、ムヨル大王の御前で。
兄貴、俺の一生の夢が三韓の戦争をやめさせ、三韓の民を腹いっぱい食わせることだったのに、ひとつも成し遂げられたものがない。唐軍の略奪を治めることができなかった。百済の民の心を得ることもできず、王室と朝廷は親唐派と反唐派で対立し、父として王を継承する太子と敵対し、兄貴も失ってしまったと言うムヨル大王に、どうして、私に何も言わなかったのですか。大王陛下のお身体が危機的状態だと知っていたなら、絶対に挙兵しませんでしたと言うキムユシン。

君主として王座を守らないといけないという欲望の病魔によって、判断力が落ちたことが、自分の手で三韓統一を成し遂げければならないという野心で・・・兄貴、あとどれくらい生きられるかわからない。兄貴が約束してくれるなら、太子を摂政にし、王座から降りようと思う。高句麗大王の降伏を受けるまでは唐との同盟を壊してはいけない。兄貴が前面に立って、朝廷の親唐派との和解を勧めてくれ。そうすれば太子の世継宣言をすると言うムヨル大王であった。

ムヨル大王の御前で。
大王陛下、私は挙兵し、三韓統一の大儀を損ない、大王陛下の権威に挑戦した罪を告白します。忠誠による結果だとしても、王位を継承する太子として、王室と朝廷を分裂させ、民の心を惑わす拭うことのできない罪を犯したので、私の命と太子の地位を大王陛下にささげ処分を受けますと言うボブミン太子に、朕が新羅王室の自負心を守り、三韓の民を救った太子の忠誠がわからないと思うのか。朕は太子と太子に従った忠臣達の罪を許す。父として、父に反逆した罪も許す。罪を許したから立ち上がれと太子の肩に手を・・・。父上・・・父上・・・と泣くボブミン太子であった。

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