「獬豸(ヘチ)」23話

「獬豸(ヘチ)」23話

チョン・イル(延礽君・ヨニングン役:後の英祖王)、クォン・ユル(パクムンス役:監察官)、コ・アラ(ヨジ役:茶母・歩く人間兵器)、パク・フン(タルムン役:ならず者組織の頭目)、イ・ギョンヨン(ミン・ジノン役:西人老論(ソインノロン)勢力の頭目)、チョン・スノン(チュ・ヨンハン役:司憲府(サホンブ)の監察官)、チェ・ミンチョル(ユンヒョク役:クムスジョ派の代表・司憲府(サホンブ)監察官)、チョン・ペス(チャンダル役:司憲府(サホンブ)監察官)、アン・スンギュン(アボン役:司憲府(サホンブ)監察官)、イ・ピルモ(ハン・チョンソク役:司憲府(サホンブ)監察官)、ハン・スンヒョン(朝鮮20代王・粛宗(キョンジョン)王)、ナム・キエ(インウォン王后)、ノ・ヨンハク(延齢君(ヨルリョングン)役)、ソン・ジシン(セジャピン:粛宗(キョンジョン)王の正室)、ノ・ヨンハク(延齢君・ヨルリョングン役)、チョン・ムンシン(密豊君・ミルプングン役)、ハン・サンジン(ウィ・ピョンジュ役:司憲府(サホンブ)監察官)、イ・ピルモ(ハン・ジョンソク役:司憲府(サホンブ)監察官)、ハン・サジン(ウイ・ピョンジュ役::司憲府(サホンブ)監察官、ト・ギソク(ケドル役)、キム・ジョンス(イ・イギョム役:西人老論(ソインノロン)、パク・ジョン(チョホン役:側室)、イ・ウォンジェ(キム・チャンジュン役)、イム・ホ(イ・グァンジャ役:少論)、チェ・ミンチョル(ユン・ヒョク役:司憲府(サホンブ)監察官)ソン・ビョンホ(チョ・テグ役:少論頭目)、イ・インジャ将軍:イミョンデグンの孫

宮殿で。
やっと、会えたな。反逆者首領、イ・インジャ。罪のない民を殺し、この国を蹂躙した罪・・・極刑で処理すると言う英祖王(ヨニングン)に、資格のない王・・・やっと、お前に会えた。コイツと俺がどこが違うのだ。俺に罪があるなら、南人に生まれたこと、それだけだ。俺は正当な挙兵をしただけだ。南人が何も出来ないこの世界・・・腐った世界を変えようとしただけだと言い放つイ・インジャ。

本当にそれが全てか。民を殺し、世間を惑わした理由がただそれだけの理由なのかと聞いているのだ。お前の言うことは正しい。俺とお前は違ってはいない。俺の罪と言えば、卑しい血を受けついでいることだけだった。この国で誰よりもお前の心が分かるのは、お前が追い出そうした王。すなわち、俺だ。しかし、お前は間違えた。世間は決してそうやって変えることはできないということを・・・他の道があるということを俺が必ず証明してやると言い放つ英祖王(ヨニングン)であった。

宮殿、王の御前で。
お前達の苦労と忠臣で、反逆者首領イ・インジャを逮捕し、その群れを逮捕した。これはこの混乱を防ぐために、皆の決断のお陰だ。俺はそれを決して忘れない。その力で、朝鮮を新しくする道に進んで行く。まず、最初に新人事で朝廷を一新すると言い放つ英祖王(ヨニングン)。

民心を収拾するために、チョ・ドクスを慶尚道召募使(兵士を募集する官吏)に任命する。忠清道の召募使にユ・スンを任命する。ユ・ヒョンジュンを北道の按撫使(地方行政の監察をする官吏)に任命すると英祖王(ヨニングン)の命を受け、南人の登用を発表する都承旨。

彼らは朝廷に入る資格がない者です。この命は受けられませんと反対する忠臣達。

宮殿の廊下で。
王様、ゆっくりとされてはどうですか。反乱からやっと逃れたのに、ミルプングンも逮捕していない状態です。まだ、混乱が残っているのに・・・と言うイ・グァンジャ大監に、だから、今やろうとしているのだ。混乱が残っているこの時が改革を推進するのに適しているからだ。俺は、まだ力のない王だ。そんな俺が信じて行くのは民心だけだと言う英祖王(ヨニングン)。

王の寝室の外で。
ヨジが作って来た菓子を食べる英祖王(ヨニングン)。
水でも持って来ますかと言うヨジに、我慢できると言う英祖王(ヨニングン)。
我慢できる・・・まずいのですね。どうしましょうと戸惑うヨジに、宮殿に入る前、料理の腕が水刺間の尚宮の顔をビンタするほどだったと言わなかったかと言う英祖王(ヨニングン)。
そうだと思っていましたが、申し訳ありません。二度とこんなことはしませんと言うヨジに、そうだ。こんなことが好きだったのだ。お前と一緒にいる時のことだ。覚えているか。俺がお前に宮女になることがどういうことか、教えたあの日・・・回想(教えてやる。宮女になることがどういうことか。それはこうすることもできるといったことでありとヨジの手を握り、こうも・・・と顔を近づける英祖王(ヨニングン)に、私と闘うということでしょと言うヨジ)・・・しかし、間違っていた。俺はお前に闘いを挑んだんじゃない。お前にこうして・・・とヨジの手に触れ、また。こうして・・・とヨジの顔に触れ、そして、いつも、こうして側において置きたかったのだ・・・とキスをする英祖王(ヨニングン)であった。

司憲府で。
イ・インジャの祖父を逮捕する司憲府。
イ・インジャの祖父とその家族を拷問しろ。王命に関係なく、我々は我々の仕事・・・と言う司憲府長官・・・そこへ、パクムンス監察官が入って来る。王命に関係なくだと・・・これは反逆だ。俺は監察官の仕事をする。王命に背こうとする罪人を捕獲するだけだと言い放つパクムンス監察官。

宮殿で。

私を領議政に就任させるとは、恐れ多いことですと言うイ・グァンジャ大監に、お前を領議政に、チョ・ヒョンミョンを司憲府長官に任命すると言う英祖王(ヨニングン)。駄目です。できません。どうしてそんな莫大な荷物を背おわせようとするのですかと言う二人に、では、この道を俺一人で歩けというのですか。師匠。今、俺がやろうとしていることがどういうことか知っているではないですか。この国の朝廷が一度もできなかった道だ。これは王命ではなく、頼みだ。この道を俺と一緒に歩いてほしいという・・・と言う英祖王(ヨニングン)。

街で。
タルムン頭目の指示で、瓦版屋が演説を始める。
王は安全のために、南人を登用を進めているんだ。老論、少論は自分の場所を取られると思って王命に背いているんだ。

宮殿で。
・・・回想・・・
俺を助けたのはどうしてだ。無駄だ思っていたのに・・・と聞く英祖王(ヨニングン)に、その理由は、それが本当の政治だからです。出て行くのは短くて、一度後退しても、失望しないで、希望を捨てないことで、少しづつ、良くなって行くものだからですと言う左大臣の言葉を思い出す英祖王(ヨニングン)。

司憲府で。
官吏達の前で、新しい朝鮮がここ、司憲府から始まらないといけない。この国の司憲府は腐っていた。誰が司憲府が公平だと信じているのか。しかし、俺は司憲府の腐敗を黙っていることはしない。それは、この国と司憲府官吏全てに関することだから、今日、俺はこの場で、司憲府の人事権を持っていた吏曹正郎を変革し、その制度を全面的改革することを全ての者に宣言すると言い放つ英祖王(ヨニングン)であった。

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