「大王の夢」52話

「大王の夢」52話

チェスジョン/青年期 チェサンウ(キムチュンチュ王役)、キムユソク/青年期 ノヨンハク(キムユシン役)、パクジュミ/青年期 ソンジュア(善徳女王:トンマン王女役)、イヨンア/青年期 キムヒョンス(スンマン皇后役)、チョンドンファン(キムヨンチュン役:キムチュンチュの父)、チョギョンスク(チョンミョン王女役:キムチュンチュの母)、チョソヨン(ポリ宮主役)、リナトグレース(ウンミョン皇后役)、ミンジア(ポフィ役)、チェイルファ(キムリヒョン役)、新羅真平王、金色狐(刺客)、ビヒョンラン(鬼門の首領)、葛文王(カルムナン王)、上大等(サンデドゥン:キムユシンの祖父)、ポブミン:チュンチュの息子

【52話】

王宮で。
俺は新羅が三韓の和平を成すために唐との和平を推進しているんだ。兄貴、何で俺を信じてくれないんだ。何が兄貴と俺を隔てているのかと聞くチュンチュに、栄華を極めた伽耶がどうやって滅んだかわかるか。伽耶の朝廷が新羅に頼ればもっと強くなると・・・アイツらも伽耶を新羅に捧げることはないと言い放った。しかし、結局、アイツらは、富を求めるソラブル(新羅)の貴族になり、伽耶の民は新羅から差別され落ちぶれた民となってしまった。俺は今は自負心高い新羅人だが、俺の心の片隅には、伽耶の民を守れなかった伽耶王室の末裔だという情けなさが残っているのだ。俺は二度と国と民を大国に捧げる者を許さないと何度も自問したのだ。その者が血を分けた兄弟よりも大切な弟でも俺は未練なく斬り捨てると言い放つキムユシンであった。

ファベク会議で。
摂政の資格を放棄すると宣言するキムチュンチュ。
俺は摂政の資格を放棄するが、新羅のための改革は放棄しない。このファベク会議がソラブルで行われる最後のファベク会議にしないといけない。誰が摂政になっても、貴族の意見をまとめ、王位に立ち向かうファベク会議は、解散させないといけない。新羅の栄光と三韓統一の大儀をなすためには、王命により国の基幹を正しく建てなければいけません。貴族が王室の権威に従い、家門の権利を放棄する時に、新羅国が正しく建ち、新羅の民が兵器を捨て、農機具を作る太平を成すことができるのです。どうか、私の意見を深く考えてくださいと貴族達に言い放ち、去っていくチュンチュ。

ファベク会議の決議で、摂政に就任するアルチョン公・・・そこへ、キムユシンが・・・。
今回のファベク会議の決定を受け入れることはできない・・・高句麗と内通する証拠が明らかになれば、誰であっても許さないと警告したのに、高句麗の朝廷と内通したヤツがどうして摂政になり、国事を成すというのか。天が恐ろしくないのか・・・と言い放ち、アルチョン公がヨンゲソムンに送った密書を公開するキムユシン。アルチョン公の兵とキムユシンの兵が衝突し・・・。結局、罪を認めるアルチョン公。

チュンチュ公が摂政になるしかないと言うアルチョン公に、俺は摂政になる資格はありませんと答えるチュンチュ。チュンチュ公が拒否するなら、貴族達が乱立し、お互いに王位に付くために、ソラブルが血の海になる。ファベク会議の決定により、摂政になったから、その権威で、チュンチュ公に(摂政を)譲るのだ。俺は権力に溺れ忠臣の道理を逸脱したが、忠誠をもって残った人生を収拾する。どうか、年寄りに残った最後の忠誠を拒否しないでくれと頼むアルチョン公。

今回の困難を収拾する方法はその方法しかないみたいだ。アルチョン公の忠誠を受け入れろとチュンチュに言うキムユシンの言葉で、摂政になることを決意し、摂政になるキムチュンチュであった。

新羅王宮で。
スンマン大王が亡くなり、大王になるキムチュンチュ。

次話へ。