「大王の夢」58話

「大王の夢」58話

チェスジョン/青年期 チェサンウ(キムチュンチュ王役・ムヨル大王)、キムユソク/青年期 ノヨンハク(キムユシン役)、パクジュミ/青年期 ソンジュア(善徳女王:トンマン王女役)、イヨンア/青年期 キムヒョンス(スンマン皇后役)、チョンドンファン(キムヨンチュン役:キムチュンチュの父)、チョギョンスク(チョンミョン王女役:キムチュンチュの母)、チョソヨン(ポリ宮主役)、リナトグレース(ウンミョン皇后役)、ミンジア(ポフィ役)、チェイルファ(キムリヒョン役)、新羅真平王、金色狐(刺客)、ビヒョンラン(鬼門の首領)、葛文王(カルムナン王)、上大等(サンデドゥン:キムユシンの祖父)、ポブミン:チュンチュの息子

【58話】

決死の覚悟で百済軍と戦う新羅軍。
百済陣営の正門を破り、百済陣営に雪崩れ込む新羅軍。
一方、百済陣営では、ケベク将軍を気に入らないと思っていた百済王子の配下の裏切りが起こり・・・ケベクの配下を切り・・・また、百済兵に潜入していた新羅兵が裏門を開け・・・。

百済陣営で。
誇らしい百済の決死隊達よ。戦場の勝敗は、お前達の忠誠に掛かっている。俺はお前達の決意と忠誠を剣に宿し、新羅兵を全て惨殺する。最後のひとりまで命がある限り、戦え。お前達の熱い血は歴史に刻まれ輝くことだろう。俺は将軍として、お前達のように能力があり、忠誠のある兵士と一緒に戦い、死ねることを栄光に思っている。誇らしい百済の兵士達よ。大百済王国のために戦え。戦え・・・戦え・・・と叫ぶケベク将軍であった。

激しくぶつかる百済ケベク軍と新羅ユシン軍。
新羅の弓隊に包囲されるケベク将軍。
お前を殺したくない。お前が投降すれば、大王陛下も喜ばれ、登用してくれるはずだ。ケベク、俺と一緒に三韓統一の大儀を成し遂げようというキムユシンに、俺は兵法において負けたが、忠誠だけはユシン公に捧げることはできないと答えるケベク。

よくわかっている。ケベクは命を救うために、忠誠を捨てるものではないことを。だからこそ、お前を生かしたいのだ。お前も俺の立場なら、同じ気持ちのはずだというキムユシンンに、俺は妻子を殺して決意したから、大王陛下の目と耳を塞ぐ、反乱分子を一掃できなかったのが敗北の原因だった。しかし、すでに過ぎ去ったことを後悔しても、勝敗が変わるわけではないから、大敗を取り戻すことはできない。
ユシン公と正々堂々と兵法を持って戦い、敗れたから、将軍として心残りはない。しかし、唐の兵が三韓の土地を侵略するか心配だ。ユシン公、唐皇帝の野心を砕き、三韓の民を守ってくれ。ユシン公が約束してくれるなら、安心して死ねると言うケベク。
約束する。唐の兵が三韓の土地を汚すことは決して許さないと言うキムユシン。

天を見上げ、天地神明様・・・私、ケベクは百済の将軍として生まれ、三韓統一を誓いましたが、死にいくケベクの恨みを受け入れてください・・・と雄たけびをあげ、新羅軍に剣を振りかざすケベク将軍に、弓矢が・・・。

次話へ。