「奇皇后」32話

「奇皇后」32話

ハジウォン(キスンニャン役:高麗出身で元国の皇后)、チュジンモ(ワンユ役:高麗の国王)、チチャンウク(タファン役:元国の皇帝)、ペクチニ(タニシルリ役:ヨンチョルの娘、タファンの正室)、キムソヒョン(ファンテフ役:タファンの叔母)、チョンクァン(ヨンチョル役:元国最高の功臣)、イジェヨン(ワンゴ役:高麗王族出身の功臣)、キムヨンホ(ペクアン役:元国右丞相)、イムンシク(パンシヌ役:高麗王の宦官)、ユンヨンヒョン(チョンバキ役:高麗王配下)、キムチョンヒョン(タンギセ役:ヨンチョルの長男)、チンイハン(タルタル役:ペクアンの甥)、チャドジン(タプチャヘ役:ヨンチョルの次男)、キムミョンス(カジオ役:軍長、スンニャンの父)
タルタル将軍。

ヨンチョル大宰相の屋敷で。
ヨンチョル大宰相の屋敷に単身乗り込む奇氏。
側室程度が虎の穴に自ら入ってくるとは・・・と言うヨンチョル大宰相に、虎のような方がどうして子猫もやらない企てをなさるんですか。世継王子の犯人を作るのに忙しいですよね。その刺客の口からこんな言葉が出てくるでしょう。世継王子を殺せと命じたのは奇氏だ。嫉妬に目がくらみ、皇后が生んだ世継王子を殺そうとした。ペクアンが共謀した・・・と、しかし、私とペクアン将軍を犯人に仕立て上げることは絶対に出来ません。私にちょっかいを出せば、大宰相が犯人だという証拠になるからです。名声も一晩で水の泡になることでしょう。では、期待しています・・・と言い放ち、去って行く奇氏であった。

宮殿で。
奇氏の戦略に危険を感じ、奇氏を犯人にすることをあきらめ、代わりに、チョッコン辺境領主を犯人にしたてあげるヨンチョル大宰相。
すぐに、止めろ・・・とタファン皇帝が現れるが・・・。
聞き入れないヨンチョル大宰相。
俺が世継王子を殺せと指示した。殺すなら、俺を殺せ・・・と言い放つ、タファン皇帝。
絶対に政権は渡さない・・・と言い放つヨンチョル大宰相。

ヨンチョル大宰相の前で。
箱に入れたチョッコン辺境首領の生首を他の辺境領主に開けさせるヨンチョル大宰相。
俺にはまだ9つの生首が残っている。俺を裏切った奴を殺す方法が9つしかないと思うな。少なくても数百はあるぞ。今回は一番騒乱を起こす方法を使った。お前達に分かるように。皇帝への忠誠、臣下の道理、この生首が名誉だというのか。よく考えろ・・・と辺境領主達に言い放つヨンチョル大宰相であった。

タファン皇帝の御前で。
俺はお前達に許しを請おうと思っている。正直、俺は皇帝の資格がない者だ。無能で、臆病者で、自分のことしか考えない者であった。お前達が考えていることが何であり、民がどんな苦痛を感じているのか・・・関心のない情けない奴だった。しかし、もうこれ以上、何も出来ない皇帝になりたくない。これ以上、大宰相を怖がり、逃げる者になりたくない。よって、皆に忠誠を願っているのだ。俺に機会を与えてくれ・・・、俺を1回だけ信じてくれ・・・と発言するタファン皇帝だが・・・。
ペクアン辺境領主しか、タファン皇帝に政権を戻すことに賛成する者がいない・・・。

そこへ、奇氏が入ってくる。
部屋を出て行こうとするヨンチョル大宰相の前に、歩み寄る奇氏。
感謝します。大宰相・・・と言う奇氏。

辺境領主の全てがタファン皇帝の前に立ち、許してください。陛下・・・と。

大宰相のお陰で、辺境領主達が陛下を本当の皇帝として受け入れました。獅子は子供を崖から落とすというではないですか。大宰相の陛下の扱いが、陛下を強くしていくのですと言う奇氏に、高麗から来た宮女出身だって・・・覚えておいてやる。もうすぐ追い出してやる・・・と去って行くヨンチョル大宰相であった。

元の場所に戻ってしまったと言うタファン皇帝に、そんなことはありません。人を得る者が天下を得るといいます。ヨンチョルは印章を守った代わりに、人を失い、陛下は9つの辺境領主を得たのです。今回の戦いは陛下の勝利ですと話す奇氏であった。

狩猟大会で。
大会でタファン皇帝と奇氏を殺す計画を立てるタンギセ将軍。

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