「奇皇后」35話

「奇皇后」35話

ハジウォン(キスンニャン役:高麗出身で元国の皇后)、チュジンモ(ワンユ役:高麗の国王)、チチャンウク(タファン役:元国の皇帝)、ペクチニ(タニシルリ役:ヨンチョルの娘、タファンの正室)、キムソヒョン(ファンテフ役:タファンの叔母)、チョンクァン(ヨンチョル役:元国最高の功臣)、イジェヨン(ワンゴ役:高麗王族出身の功臣)、キムヨンホ(ペクアン役:元国右丞相)、イムンシク(パンシヌ役:高麗王の宦官)、ユンヨンヒョン(チョンバキ役:高麗王配下)、キムチョンヒョン(タンギセ役:ヨンチョルの長男)、チンイハン(タルタル役:ペクアンの甥)、チャドジン(タプチャヘ役:ヨンチョルの次男)、キムミョンス(カジオ役:軍長、スンニャンの父)
タルタル将軍。

宮殿の書庫で。
呪術の影響で犬の噛み傷が腕だけでなく、首にまで・・・。
書物の記録によれば、家の近くから死神の札が出てくるはずです。そこに貴方様の名前が書いてあるはずです・・・と奇氏に話すタルタル将軍。
配下に捜索を命じる奇氏。土の中から奇氏(奇洋)の名前が書かれた札が見つかる。呪術をかけた呪術士を探すため、ひとりひとりに会いに行く奇氏。

ひとりの呪術士の家で。
お前だな・・・呪いをかけたのは・・・と言う奇氏に、自ら勝つ以外には呪いに勝つ方法はありませんと答える呪術士。呪い程度は私が解く。お前に呪いをかけろと命じたのは誰だと聞く奇氏に、剣を向けられても話せませんと答える呪術士。配下に、油をまかせ、火の付いた蝋燭を持つ奇氏。神の怒りは怖いが、私の怒りは怖くない・・・と蝋燭を落とし、全てを焼き払う奇氏。

辺境守備隊陣営で。
集まってくる乞食のような者達。
ただ、飯が食えるというだけで・・・。
機会がないだけで使えない者など一人もいない。俺がアイツらに人になる機会を与えれば、アイツらも俺に、復帰する機会を与えてくれるだろう・・・将来兵士になる者達だ。肉も与えろ・・・と配下に命じるワンユ隊長。

山で。
今日から、軍事訓練を始める。全ての訓練課程を成し遂げた者には軍服と報酬を与える。途中で放棄した者は強制労働に付かせると集まった者達に話すワンユ配下。
ひとりの落伍者が現れれば、最初からやり直せる。お前達は今まで人ではなかった。しかし、今回の訓練で決定される。武将になれるか・・・と話すワンユ隊長。
落伍者がいなくなるまで、山道を走らせるワンユ隊長。
途中で倒れた者を担ぎながらも・・・。

夜。
血まみれになった足で・・・。
この足では無理です。私が代わりますと言う配下だが・・・俺も落伍者だ。俺が無能だから、王位を追われた。彼らは俺と同じだ。だから、放棄することができないのだ。ひとりの落伍者もなく、全て連れて帰る。それができなければ、俺は彼らと共にここで死ぬと配下に話すワンユ隊長。
その話を聞いていた数名が・・・決意し・・・倒れた者を助け、訓練を全うするのであった。
辺境守備隊陣営で、武術訓練も施し、立派な兵士として育つのであった。

一方、奇氏は男の子を産み、ヨンチョル大宰相は、痴呆症に罹り、心が錯乱し・・・。

宮殿で。
僧侶が奇氏を訪ねて来る。ファンガク寺にいました。今、タナシルリ皇后が抱かれている世継王子は本当の息子ではありません。事実を知っている僧侶を毒殺し、寺に火を放ちました。偽者の世継王子が世継につくと聞き、内幕を明らかにするために来ましたと奇氏に語る僧侶。
証拠がありますかと聞く奇氏に、皇后と皇后の側近しか知らない身体的な特徴を知っています。あの子の足に・・・。

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