「奇皇后」19話 20話
ハジウォン(キスンニャン役:高麗出身で元国の皇后)、チュジンモ(ワンユ役:高麗の国王)、チチャンウク(タファン役:元国の皇帝)、ペクチニ(タニシルリ役:ヨンチョルの娘、タファンの正室)、キムソヒョン(ファンテフ役:タファンの叔母)、チョンクァン(ヨンチョル役:元国最高の功臣)、イジェヨン(ワンゴ役:高麗王族出身の功臣)、キムヨンホ(ペクアン役:元国右丞相)、イムンシク(パンシヌ役:高麗王の宦官)、ユンヨンヒョン(チョンバキ役:高麗王配下)、キムチョンヒョン(タンギセ役:ヨンチョルの長男)、チンイハン(タルタル役:ペクアンの甥)、チャドジン(タプチャヘ役:ヨンチョルの次男)、キムミョンス(カジオ役:軍長、スンニャンの父)
【19話】
ヨンチョル大宰相の家で。
敵が一番願っていることは何だと思いますか。死んでくれますか。宰相が倒れれば、敵は二列に分かれます。忠誠を持って守る者と、背を向けて権力を得ようと裏切る者に・・・ブドウで作った貴重な酒なんですが・・・お前が飲んで見ろ。奴らをだませるのか分かるだろうと言い、タンギセ将軍にブドウ酒を飲ませるワンユ元高麗王。首を押させて苦しみ意識を失くすタンギセ将軍。一晩で気がつくので、心配する必要はありません。一種の麻痺薬です。仮死状態に陥るのです。大宰相がこの酒を飲めば、騙せない者はいませんと秘策を話すワンユ元高麗王であった。
宮殿で。
私は一回も陛下(タファン皇帝)に心を開いたことはありません。キジオ軍長は陛下のせいで亡くなりました。あの方は私の父です。私が陛下の側にいた時にどんなことを考えていたか、わかりますか。殺したかったのです。二度と私を探さないでくださいと言い放つスンニャンに、短刀を渡し、殺せと言うタファン皇帝。陛下を殺せば、ここにいる高麗人が全て殺されるのがわからないのですか。私を忘れてくださいと言い放ち、去って行くスンニャンであった。
ヨンチョル大宰相の幕屋で。
全ての者を集め、剣舞を披露するヨンチョル大宰相。
この中に、怪文書を書いた者がいるはずだ・・・誰だ・・・俺に挑戦する者が誰なんだ・・・と思いながら、倒れるヨンチョル大宰相。
【20話】
スンニャンの部屋で。
スンニャンの髪を梳かしながら、お前のことを何も知らないんだな。どうして男装していたんだと聞くワンユ元高麗王に、元の宮殿から、15年前、宮女を逃がしたことを覚えていますかと言うスンニャン。
何でお前がそのことを知ってるんだ。まだはっきりと覚えている。母と一緒に鞭打たれている少女がかわいそうで、俺が(牢獄の)扉を開けた。その時、逃げた宮女達は沢山死んだ。その娘の母も死んだと聞いた。その娘もどこかで死んでいるはずだ。俺が間違っていた。俺が間違えたから死んでしまったんだ。俺があの時に扉を開けなければ・・・俺が殺したのと同じだ。俺が・・・と泣くワンユ元高麗王。
陛下は間違っていません。死んでいません。その娘は私です。一回でも世継王子を恨んだことはありません。そのことで苦労を沢山したと聞きました・・・陛下が助けてくれた命ですと言うスンニャン。
抱き合う二人であった。
ヨンチョル大宰相の部屋で。
意識を取り戻すヨンチョル大宰相。
秘密裏の会議の席で。
タンギセに我々の計画がばれたら、青の布、敵を発見したときは黄色の布、白い布は一番危険な時に使うことにしようと、ワンユ元高麗王、スンニャン、ペクアン将軍達に話すタルタル将軍。
ヨンチョル大宰相が生きていることに気づき、ワンユ元高麗王の元へ、馬を飛ばすスンニャン。
逆賊の息子達よ。降伏しろと軍隊が・・・。
軍隊の隊長めがけて、白い布を付けた矢を放つスンニャン。
ヨンチョルが生きているということか・・・とタンギセ将軍達を殺す計画を中止するワンユ元高麗王、ペクアン将軍、タルタル将軍達であった。
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