「獬豸(ヘチ)」21話

「獬豸(ヘチ)」21話

チョン・イル(延礽君・ヨニングン役:後の英祖王)、クォン・ユル(パクムンス役:監察官)、コ・アラ(ヨジ役:茶母・歩く人間兵器)、パク・フン(タルムン役:ならず者組織の頭目)、イ・ギョンヨン(ミン・ジノン役:西人老論(ソインノロン)勢力の頭目)、チョン・スノン(チュ・ヨンハン役:司憲府(サホンブ)の監察官)、チェ・ミンチョル(ユンヒョク役:クムスジョ派の代表・司憲府(サホンブ)監察官)、チョン・ペス(チャンダル役:司憲府(サホンブ)監察官)、アン・スンギュン(アボン役:司憲府(サホンブ)監察官)、イ・ピルモ(ハン・チョンソク役:司憲府(サホンブ)監察官)、ハン・スンヒョン(朝鮮20代王・粛宗(キョンジョン)王)、ナム・キエ(インウォン王后)、ノ・ヨンハク(延齢君(ヨルリョングン)役)、ソン・ジシン(セジャピン:粛宗(キョンジョン)王の正室)、ノ・ヨンハク(延齢君・ヨルリョングン役)、チョン・ムンシン(密豊君・ミルプングン役)、ハン・サンジン(ウィ・ピョンジュ役:司憲府(サホンブ)監察官)、イ・ピルモ(ハン・ジョンソク役:司憲府(サホンブ)監察官)、ハン・サジン(ウイ・ピョンジュ役::司憲府(サホンブ)監察官、ト・ギソク(ケドル役)、キム・ジョンス(イ・イギョム役:西人老論(ソインノロン)、パク・ジョン(チョホン役:側室)、イ・ウォンジェ(キム・チャンジュン役)、イム・ホ(イ・グァンジャ役:少論)、チェ・ミンチョル(ユン・ヒョク役:司憲府(サホンブ)監察官)ソン・ビョンホ(チョ・テグ役:少論頭目)、イ・インジャ将軍:イミョンデグンの孫)

反逆軍の手によって清州城が陥落したとの情報が入る・・・。

清州城の民の前で。
今の王は正当な後継者ではない。前王を殺し、この国の主人だと言っているのだ。だから、我々は、偽者を追い出し、本者を建てる。全ての民は、我々の君主、ミルプングン大監に帰属する。王様・・・と膝ま付くイ・インジャ将軍達。

俺の民よ。聞け。俺がお前達を救う。この国を俺が蘇させる。清州だけでなく、全羅、慶州、咸興まで、全ての国が嘘の王を追い出し、真実の主人に出会う為に、一緒に立ち上がる・・・と剣を天に向け、叫ぶミルプングン。

反乱軍の数が1万から3万に増えていると・・・。

宮殿で。
右大臣はすぐに五軍門の軍隊を慶尚道に送れ・・・しかし、それでは重要な都城が・・・と言う右大臣に、都城と同じく慶尚道が重要だ。あそこも朝鮮の地ではないか・・・と言う英祖王(ヨニングン)

王の執務室で。
わかっている。大規模な反乱だ。王になってからの初めての反乱でもあると言う英祖王(ヨニングン)に、王様、それは、王様に対する不信だけではありませんと言う右大臣。
そうです。反乱に乗じて民心が爆発しただけですと言う左大臣に、しかし、今の王は俺だ。なら、誰が何と言おうとその責任は俺にあるのだ。すでに死傷者が千人を越えた。今後、どれだけの血が流れるのかと言う英祖王(ヨニングン)。
私のせいです。王を信じることができず、不信と嘆きを撒き散らしたのは私でした。その罪をどうやって償えばいいのかわかりませんと言う右大臣。
王様、都城に暗躍する反逆者を一掃しました。それだけでも奴らには大きな打撃になったはずです。呵責はあとにしましょう。私と老論は、この反乱を乗り越えられるように全力を傾けますと言う左大臣に、ありがとう。左大臣。ありがとう右大臣と言う英祖王(ヨニングン)。

配下を連れ、戦場に向かう準備をするタルムン頭目。
戦場に向かう準備をするパクムンス。

宮殿で。
軍隊の前で、聞け。ここに立っているお前達は、皆、俺の友、俺の軍士、俺の民達だ。王である俺が守らなければいけないお前達を国のために、戦地に送らなければいけない俺を許してくれ。しかし、我々は、この戦いで、必ず、勝つことができる。この地を守り、民の命を率先して守る。また、俺は、お前達を信じている。皆が生きて帰って来ることを・・・これは王命だ。決して、卑怯な反逆者の手で、死んではいけないと言い放つ英祖王(ヨニングン)。

宮殿で。
南人の末裔達に会うというのですかと聞く右大臣に、イ・インジャの勢力は、追いだされた南人だ。だから、官職にも付けなかった。もし、朝廷への登用を約束したなら、その噂が反乱勢力に流れたならと言う英祖王(ヨニングン)。反乱軍内部を揺るがせるとお考えですかと言う左大臣に、これがこの国が解決しなければいけない答えだ。人材を登用すること、彼らに会えるようにしてくれ。この危機は、我々に機会を与えてくれることになるかもしれないと頼む英祖王(ヨニングン)。しかし、老論を説得できますか。長い間、官職を独占して来たのは老論です。もし、登用を約束するなら、まず、彼らの譲歩が必要です。と言う左大臣に、左大臣、ミン・ジノンに会って来る。それが唯一の方法だと言う英祖王(ヨニングン)。

そこへ、左大臣が入って来る。権力の独占、そのための謀略と戦い、そのためではないかと言う英祖王(ヨニングン)に、どうして老論だけの責任だというのですか。権力を前にどうして人間が譲歩、和解できるというのですか。どうして、そんな素直な夢を見るのですか。権力は譲歩して分け合おうというのですか、南人と少論に老論の役職を与えよというのですか。できません。不可能ですと言い放つ左大臣。
老論の権力・・・守らなければいけないことだろう。俺とお前は戦場で血を流していない。いつも我々の代わりに死ぬのは弱い民だ。しかし、我々は彼らのために、出来ることがある。この戦乱を止めることができるように、二度とこんなことが起こらないように、政治で出来る他のことがあると言う英祖王(ヨニングン)だが、出て行く左大臣。

南人との話の場を準備しろ。この国の王は、俺だ。俺が彼らを説得すると右大臣に命じる英祖王(ヨニングン)。

都城のすぐ近くまで進軍する反乱軍。

宮殿で。
宮殿の外に出ようとしていたのか。まさか、都城を守ろうとお前まで・・・駄目だ。絶対に宮殿の外に出てはいけないと言う英祖王(ヨニングン)に、反逆者が都城の近くまで来たと聞きました。ここにそのままいたら、王様が・・・と言うヨジを抱きしめ、どうか、ここにいてくれ。俺の側に、お前だけでも・・・お前まで危険にさらすことはできない。俺がお前まで守ることができないなら、そうなったら、俺は・・・と抱きしめる英祖王(ヨニングン)であった。

宮殿で。
南人を集め・・・。
登用の道を作ってくれるということですか。願われるのは、都城の有力な南人達がこの国の朝廷を支持するということを宣言しろということですか。王のお言葉はとても感動的なことです。右大臣からも政治的なことではなく、王の真実の言葉であるこを確認しました。しかし、それを守ることができますか。朝廷の現実をよく知る私が王の言葉だけを信じて従うことができますか。それは不可能なことです。老論が頑張っている以上、王の約束は覆させられますと言う南人。

イ・インジャ将軍の陣営で。
チク山に王の軍隊が集結するという間者からの情報が・・・。
ならば、我々はアンソンに進撃すると配下に命じるイ・インジャ将軍。

待ち伏せするパクムンスとその配下。どうか、ここに来てくれ・・・。奴らは必ずこの道に来ると反逆軍を待つパクムンス。

玉座に座り・・・。
必ず、我々が勝つと言う英祖王(ヨニングン)。

 

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