「獬豸(ヘチ)」1話

「獬豸(ヘチ)」1話

チョン・イル(延礽君・ヨニングン役:後の英祖王)、クォン・ユル(パクムンス役:監察官)、コ・アラ(ヨジ役:茶母・歩く人間兵器)、パク・フン(タルムン役:ならず者組織の頭目)、イ・ギョンヨン(ミン・ジノン役:西人老論(ソインノロン)勢力の頭目)、チョン・スノン(チュ・ヨンハン役:司憲府(サホンブ)の監察官)、チェ・ミンチョル(ユンヒョク役:クムスジョ派の代表・司憲府(サホンブ)監察官)、チョン・ペス(チャンダル役:司憲府(サホンブ)監察官)、アン・スンギュン(アボン役:司憲府(サホンブ)監察官)、イ・ピルモ(ハン・チョンソク役:司憲府(サホンブ)監察官)、ハン・スンヒョン(朝鮮20代王・粛宗(キョンジョン)王)、ナム・キエ(インウォン王后)、ノ・ヨンハク(延齢君(ヨルリョングン)役)、ソン・ジシン(セジャピン:粛宗(キョンジョン)王の正室)、ノ・ヨンハク(延齢君・ヨルリョングン役)、チョン・ムンシン(密豊君・ミルプングン役)、ハン・サンジン(ウィ・ピョンジュ役:司憲府(サホンブ)監察官)

1719年・・・
世間に世継王子が子孫を残せないという噂が流れていた。
朝廷を掌握していた西人(ソイン)は、老論派と少論派に分かれ、お互いに違う王子を王位に就かせようとしていた。
世継王子の側には、実権を持たない少数の南人(ナミン)しか残っていなかった。
国が混乱している時、朝鮮には司憲府(サホンブ)という最高の司法機関があった。

道端で。
ヨルヨングンの行列が・・・。
代理で科挙試験を受け、不正が発覚し、逃げるヨニングン。
二人の目が合う・・・。

逃延び、休んでいる所へ、ヨルヨングンが現れる・・・。
知らんぷりして、通り過ぎればいいものを・・・と言うヨニングンに、相変わらずですねと言うヨルリョングン。

場面は変わり・・・。

インウォン王后の誕生日の席で。
剣舞を披露するミルプングン。
ところで、世継王子がいませんが、何かありましたと聞くミルプングンに、いいえ、腹痛で休まれているのですと答えるセジャピン。
そこへ、申し訳ありません、遅れました・・・とヨルリョングンが到着する。待っていたのに、やっと来たのねと言うインウォン王后に、懐かしい人に会って、一緒に来ようと思って・・・王后様の誕生日だから、皆が一緒でなければと答えるヨルリョングン。

そこへ、ヨニングンが入って来る・・・。
ここがどこだと思ってるのかしら・・・あれが王族だというのかしら・・・とひそひそ話をする者達。

利己的な奴が一番嫌いだ。俺を避けるやつ・・・だが、俺は王子だ。それも、王になる者だ・・・ここが宮殿だから、斬れないと思っているのだろ・・・と配下を殺そうとするミルプングン。

そこへ、問題になるぞ。内禁衛(ネグミ)が門の側にいるぞと言うヨニングンが現れる。

見なかったことにしてください。ヨニングン、兄上・・・と言うミルプングンに、だから、お前は面白い・・・俺に兄上とは・・・と言うヨニングン。

ミルプングンの味方をするつもりですかと聞くミルプングンに、宮殿で何が起こっても関心がない。気にするなと去ろうとするヨニングン。

関心だって・・・資格がないだけじゃないか。母が奴隷だから・・・奴隷の血が流れている王子だとは・・・恥ずかしいでしょ・・・と言うミルプングンに、お前は王の子じゃないじゃないか・・・次の王位はヨルヨングンだと言い放つヨニングンであった。

宮殿で。
計屍録(ケシロク:死体の数を記録する文書)とは・・・とつぶやくヨルリョングン。
ミルプングンの周りで多くの者が死んでいるのは事実ですとヨルリョングンに話す監察官。
4年前、ミルプングンの土地を管理する者が死亡し、ミルプングンの護衛をしていた配下とその妻も死亡し、事件を調査していた者も自殺し・・・。
それを俺に話す理由は・・・と聞くヨルリョングンに、それが事実なら、ミルプングンは妨害する者を全て倒すから・・・と言う監察官。
妨害か・・・王位に関することに関してかとつぶやくヨルリョングン。
宮殿のことは私には関係はありませんが、ヨルリョングン様も警戒しておいてくださいと話す監察官であった。

ヨニングン宅で。
弓矢を用意し、ミルプングン主催の狩猟大会に向かうヨニングン。
ミルプングンが何をたくらんでいるのか、気になる・・・と。

狩猟大会の狩場にて。
誰でも一番大きな獲物を捕まえた者に、特別に俺の名前を刻んだ金を与える・・・じゃ、行こう・・・と狩猟に出発するミルプングン達。

ミルプングンの殺しの証拠を探そうとミルプングンの幕屋に潜入するヨジ。
鍵の掛かった金庫を見つけ、開けようとするが・・・。
そこへ、ヨニングンが入って来る。
そんなことでは開かない。そのまま持って行くつもりか。俺も気になるんだがとヨジが行く道を塞ぐヨニングン。
20両でどうだと言うヨニングンに、200両、300両じゃなく・・・と膝蹴りを食らわせ出て行くヨジ。

ところが、幕屋を出た所で、ミルプングンとその配下に見つかり、捕らえられるヨジ。
首に刀を向けられ・・・。
変だな。男のくせに、かわいいじゃないか。小さくて・・・かわいそうで斬ることができるかな・・・と言うミルプングン。
じゃ、逃がしてやれ。男じゃないのだから・・・。
女の首を斬るのは・・・気が進まないだろ・・・とヨニングンが幕屋から出て来る。
俺とやり合おうとミルプングンに言い放つヨニングンであった。

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